排卵検査薬の正しい使い方について

排卵検査薬の正しい使い方について。タイミング療法。

たまに患者さんで、毎日排卵検査薬を使って排卵日を見極めようとする方がいます。
しかし、私はあまりお勧めしません。

その理由は、排卵検査薬の費用が高額であり、また排卵日当日の妊娠率が低いことです。
(実際には排卵日の2日前が最も妊娠率が高いとされています)

正しい知識を共有し、妊娠を目指す方々がより効果的な方法を選択できるようにしましょう!

月経周期から考えるタイミング時期を考える

全ての女性において、黄体期の長さ(排卵してから月経が始まるまでの期間)は14日間と推定されます。つまり、

・月経周期が 28日周期の人は、月経開始から9-14日目が妊娠可能なタイミング時期

・月経周期が 30日周期の人は、月経開始から11-16日目が妊娠可能なタイミング時期

となります。

尿中LHカラー (排卵検査薬)

妊娠可能なタイミング時期の中でも、特に妊娠しやすいタイミングを特定することができます。
尿中LHカラーで陽性が出てから、2日以内に排卵する可能性が高いです。ですので、陽性が出たらタイミングを取りましょう。
ただし、偽陽性(実際は陽性でないのに、陽性と出てしまう)を7%の確率で認めます。

頸管粘液の量

排卵が近づくと、粘液が水溶性(粘性がなく透明)になります。つまり「水っぽいおりものが増えてきたら、妊娠しやすい」ということです。
排卵の5-6日前よりおりものの量は増加し、排卵の2-3日前にピークに達すると言われています。
おりものの量が最も多い日に、妊娠率が高いという報告もあります。

注意点

妊娠可能なタイミング時期を推定することは、夫婦共に強いストレスとなることがあります(今日タイミングを取らなければいけない、ちゃんとタイミング取ったのにうまくいかなかった、などなど)。
厳密なスケジュールを立てることでストレスが多くなり、性交頻度の減少につながることがあります。

上記の排卵日予測は、あくまで性交頻度の増加を促すものです。

ストレスを強く感じる場合は、妊娠可能なタイミングで1-2日毎のタイミングのみを考えた方が妊娠率は高くなります。

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